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続・質問帳

若林隆壽

質問

お盆に帰省(きせい)することができず、お墓参りもできません。どうしたらよいですか。

回答

若林隆壽

 

   自分を育(はぐく)んでくれた山河、共に同じ時を過ごした懐(なつ)かしい人々。高速道路でどんな渋滞(じゅうたい)に巻き込まれようと、二百パーセントを超える乗車率の列車に押し込められようと、お盆を故郷で過ごすことは何にも代え難い喜びがあります。
  また、遠く故郷を離れ「盆暮れ正月」の年に二度しかお参りできないご先祖さまの墓地の前で手を合わせれば、義務をはたしたという安堵(あんど)感ばかりでなく、何とはなしに心に温かいものが通うのを感ぜずにはおられないことでしょう。
  お盆に帰省できないのは、さぞかし残念なことと拝察(はいさつ)いたします。
  最近は遠隔地(えんかくち)でお参りができない方のために、お花やお線香を手向(たむ)けて墓参を代行する業者などもあるようですが、それなりに費用もかかりますし、いくら証拠の写真が送られてきたところで、あなたご自身の心はどうでしょう。
  仕事の都合などでお盆にお参りできない場合は、菩提寺(ぼだいじ)のご住職、あるいはご親戚のかたに懇(ねんご)ろに代参(だいさん)をお願いするのが第一ですが、その上で、お盆という期間にとらわれずとも、何かの機会をみつけ、ご自身でお参りになることをお勧めします。
  故郷があなたを待っているのは、お盆に限ったことではないはずです。

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