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続・質問帳

若林隆壽

質問

お参(まい)りが終わったら、すぐに「お灯明(とうみょう)」を消してもよいでしょうか。

回答

若林隆壽

我が国では、年間五万件もの住宅火災が起きていますが、その主な出火原因としては「放火(ほうか)」「たばこ」「コンロ」「たき火」「漏電(ろうでん)」「火遊び」などが挙(あ)げられます。その中に毎年のように入ってくるのが、実は「灯火(とうか)」=「お灯明」、お仏壇(ぶつだん)のおロウソクの火なのです。
お供(そな)え物の包装紙や、カーテンに燃え移ったなどの事例がありますが、どれも「その場に誰もいなかった」というのが一番の原因といえます。 

「お通夜(つや)の晩には灯火を絶やさぬように」とか、「ご仏前のみ灯(あかし)途中で消さない」などといわれることがありますが、私は「見ていられる人がいない時は消して下さい」とお願いしています。 
一口にロウソクといっても、石油製品の「バラフィン」から作られる「西洋ロウソク」。ハゼの実、エゴマ、菜種(なたね)などの植物油から手造りされる「和ロウソク」。蜂の巣の蝋分(ろうぶん)から作られた「蜜蝋(みつろう)」の入ったものなど材料によって、炎の形やゆらぎ方、溶けたロウの垂(た)れ方にそれぞれ特徴があります。 
花の絵や経文(きょうもん)が描かれた「絵ロウソク」、コップに入っているもの、水に浮かべるもの、香りも楽しめるものなど種類も豊富です。
燃焼時間も五分、八分、十分と、かなり細かい刻(きざ)みで設定されています。
いろいろ試し、ご自身の生活スタイルに合わせるだけでなく、仏さまにお供えする気持ちでお選びください。

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