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続・質問帳

若林隆壽

質問

お盆に父が亡くなり、まだ納骨(のうこつ)を済ませていません。お中元は例年通り贈ってもよいものでしょうか。また、頂くことも差し支えありませんか。

回答

若林隆壽

   お世話になった方に贈り物をするという「お中元」は、中国の道教(どうきょう)の行事と仏教のお盆の行事とが結びついたものと考えられています。
  今でもその習慣が残っているところがありますが、わが国でも、ご先祖さまばかりでなく「生御霊(いきみたま)」「生盆(いきばん)」といって、健在の両親に贈り物や食事を差し上げてもてなすことが行われていました。 
  さて「お中元」は、謝意(しゃい」)を表すために贈るものですから、原則からいえば、葬儀から日が浅いかどうか、服喪(ふくも)の期間中であるかどうかは、直接には関係のないことです。
  しかしそうはいっても、ご納骨も済まないうちは、まだまだお取り込みでしょうから、時期にこだわって無理をすることはありません。お盆が過ぎ、香典(こうでん)返しも済ませてから、「暑中お見舞い」「残暑お見舞い」として贈ってもよいでしょう。
  また、紅白の水引(みずひき)の付いたのし紙も、悲しみの癒(い)えないうちは抵抗があると思います。白い無地の短冊(たんざく」)を利用するのも一つの方法です。
  いずれにしても、お中元のやりとりをされるほどの間柄なら、お父さまが亡くなられたこともご存知でしょう。差し上げるにせよ、頂戴(ちょうだい)するにせよ、あなたの事情はご理解いただけるのではないでしょうか。

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