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続・質問帳

若林隆壽

質問

新年にあたりお数珠(じゅず)を新調(しんちょう)したいと思います。
古いお数珠はどうしたらよいですか。

回答

若林隆壽

    お正月にお数珠を新しくされるとのこと、とても素晴らしいことだと思います。気持ちも新(あら)たに、お仏壇のご本尊さまを拝む、こんな清々(すがすが)しいことはないでしょう。
  さて、そこで今まで使っておられた古いお数珠です。「新調すればもう用はない。しかし、ゴミに出してしまうのは、はばかられる」ご質問の主旨(しゅし)はそんなところでしょうか。
  「お数珠の糸が切れると縁起(えんぎ)が悪い」などという方もありますが、そんなことはありません。経年変化(けいねんへんか)や使用状況で糸が切れるのは当然で、それはご自身の信仰の証(あか)しであり、親御さんから頂いた、菩提寺(ぼだいじ)さまから授(さず)かった、そんなものならば、家族の歴史でもあります。
  年末の大掃除。中には「私は物への執着(しゅうちゃく)を捨てることに成功した」という、いわゆる「断捨離(だんしゃり)」の実践者もあるでしょうが、何も捨てるばかりが良いことではありません。
  長年使い込んで黒光りした菩提樹(ぼだいじゅ)の実のお数珠などはじつに味わい深いものです。よほど珍しい石や材料ではない限り、足りなくなってしまった珠(たま)を補充することもできますし、もちろん糸や房(ふさ)の修理も可能です。
  新しい物には新しい物の良さがありますが、古い物にも価値を見いだして大切にお使いください。

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