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続・質問帳

若林隆壽

質問

初詣(はつもうで)にお寺にお参りしたいと思います。正しいお参りの仕方を教えて下さい。

回答

若林隆壽

   初詣に限らず、お寺参りの基本は「合掌(がっしょう)」と「礼拝(れいはい)」です。
  「合掌」にはいくつかの方法がありますが、一般的なのは、胸の前、丁度(ちょうど)みぞおちのあたりでしっかりと両の掌(てのひら)を合わせる「堅実心(けんじつしん)合掌」といわれるものです。角度は四十五度位。指先が下へだらっと垂(た)れ下がっても、逆にあまり上を向きすぎていても、心が落ち着きません。
  昔から「右仏(ほとけ)、左衆生(しゅじょう)と合わす手の内ぞゆかしき南無(なむ)の一声(ひとこえ)」などと歌われるように、右手を仏さま、左手を自分と考え、きっちり寄り添うように隙間(すきま)無く掌を合わせるのがよいといわれていますが、お年寄りや子供さんなど、それが難しい場合には無理をすることはありません。花のつぼみのような形の「合掌」を「虚心(こしん)合掌」といって、けがれのない心」の現れといわれているからです。
  「礼拝」は額(ひたい)・両膝(りょうひざ)・両肘(りょうひじ)を地に着けて伏(ふ)し、掌を上に向け、仏さまのおみ足をその上にお乗せする形で行う「五体投地接足作礼(ごたいとうちせっそくさらい)」が一番丁寧(ていねい)なので、心持ちはそのつもりで「合掌」し、苦しくない程度にお辞儀をすれば十分でしょう。
  先を争っての押し合いへし合い、大きな声でのおしゃべりや携帯電話の使用を避け、誰もが心静かにお参りできる環境を整(ととの)えることも忘れてはなりません。いわずもがなですが、もちろん仏前では「柏手(かしわで)」を打ってお参りすることはありません。 

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