【寺院名】妙法山 瑞巌寺(ずいがんじ)

【宗派名】浄土宗
【別名】石観音
【住所】三重県松阪市岩内町
【本尊】十一面観世音菩薩
【開山】弘法大師
【開基】
【由緒】瑞巌寺は、弘法大師(空海:774-835)の開基と伝えられ、現在は浄土宗に属しているが、元来真言宗の道場であった。僧、印空瑞可法師が本居宣長家の内仏と瑞巌寺の内仏とを引き換えた後、戦火、大地震などにより荒廃したため、京都知恩院の法誉上人が中興し、以来知恩院直末となっている。境内の鏡池と三重塔は、上人の夢枕に観世音菩薩が現れ、「池を造り、塔を建立せよ」との御告げがあったため、観音川の水を引いて池を造り、三重塔を建立したのである。これは住職2代に渡る大工事で、15年の歳月を費し、文化9年(1812)に完成した。境内には数々の神仏が祀られ、また本尊の十一面観世音菩薩は弘法大師の作と伝えられ、観音川を隔てその御顔だけが山腹の岩に刻まれている。瑞巌寺は一軒の檀家もなく、昔から人々の信仰により支えられ、今日に至っている。
【寺宝】弁財天/虚空蔵菩薩/大日如来/六地蔵尊/百八体地蔵尊/波留比大明神/その他多数 ※名物「紫蘇飯」--ご飯に乾燥させた紫蘇の粉をまぜたもの。江戸時代、紀州藩主の御言葉により瑞巌寺名物となる。