【寺院名】吉祥山 正伝護国禅寺(しょうでんごこくぜんじ)

【宗派名】臨済宗南禅寺派 一等地
【別名】正伝寺
【住所】京都府京都市北区西賀茂北鎮守菴町72
【本尊】釈迦如来
【開山】兀菴普寧禅師
【開基】森 経久
【由緒】洛北西賀茂の正伝護国禅寺は、鎌倉時代我が国に来朝した宋の兀菴普寧禅師の法をついだ東巌安禅師によって創立された。弘安5年(1282)に、加茂の祠官森経久が西賀茂の地に荘園を寄附して諸堂伽藍を造営し、壮観を極めたと伝えられている。爾来、皇室の信仰厚く、五穀豊穣国家安泰を祈願する道場とされ、今日まで法燈700年余の歴史が続けられている。また、同寺方丈の広縁の天井は、関ケ原の戦(1600年)の寸前伏見城に立籠った徳川方の重鎮鳥居彦エ門元忠以下1200余名が、その落城の際割腹し果てた廊下の板を天井としたもので、今尚板上に残る夥しい血痕は、当時の悲惨な武士道を物語っている。最近血液学の権威として知られている古畑種基博士の研究により科学的に証明され、今日菩提の念を新たにするものである。
【寺宝】方丈(重文)/襖絵・狩野山楽筆/蒙古降伏祈願文(重文)/獅子の児渡し庭園・小堀遠州作/血天井/その他、多数あり。 ※正伝寺の重要文化財の数々ならびに名宝は目下京都国立博物館に寄托出品中