[ 由緒 ]
元善光寺は天台宗の名刹の一つである。
推古天皇十年に信州麻績の里(現在の飯田市座光寺)の住人、
本多善光卿が難波の堀から一光三尊の御本尊様を
お迎えしたのが元善光寺の起元である。
その後皇極天皇元年にその御本尊様は現在の長野市へ遷座され、
出来たお寺が善光卿の名をとって
「善光寺」と名づけられた。
それから飯田の方の同寺は、勅命によって木彫で同じ御尊像が残され
「元善光寺」と呼ばれるようになったが、仏勅によって「毎月半ば一五日間は必ず
この麻績の古里に帰りきて衆生を化益せん」というご誓願を残されたとのことで、
長野の善光寺と飯田の元善光寺と両方にお詣りしなければ
片詣りと昔から言われるゆえんである。
同寺は、毎年十月中旬から十一月中旬迄菊人形展、
菊花展を境内で開催しているが、
期間中は参詣を兼ねた見物人で賑わっている。
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